TIPS        その後





「・・・ごめんなさい・・すみませんでした。」
「・・いや・・こちらこそ・・よく考えれば君がこんなことするわけないって分かるはずなのに・・すまなかった。」
「みぃー仲直りなのです☆」

「圭一君。・・私に・・聞きたいことがあると言っていた・・よね・・・・?」
「・・・もう・・いいです。 話してもらう必要なんて・・もうなくなったんですから。」
「・・そうか・・・。」

「圭一。」

梨花ちゃんが俺を呼び、そして神主さんとその奥さんに聞こえないところまで俺を連れてきた。

「圭一。オヤシロ様の御神体の両目がなくなっていた・・と言っていましたよね?」
「あ、ああ・・。俺も眼が変化してから、まわりが少し見えるようになったから、本当にそうなのか確認しに行ったんだ。
 本当に俺がやってしまったのか、そもそも神主さんの勘違いじゃないのか、とか考えて・・・さ。」
「それで・・どうだったのですか?」
「ああ。・・やっぱり、無かった。」

「・・・・。」
「・・・・。」

「圭一。あなた・・その眼が変化するようになった理由が分かりますですか?」
「え・・?俺の・・眼・・? さあ・・なんでだろう。この時代に来てから変化したから、遡ったのが原因かな・・?」
「圭一は、期待されているのです☆雛見沢を救ってもらうために、オヤシロ様がここに呼び込んで、それを成し遂げるための‘力’をさずけたのですよ。にぱ〜☆」
「そ・・そうなのか・・?」
「・・そう思えば・・少しは気も楽になりますですよ。元気を出すのです。・・圭一にしか雛見沢を救うことはできないのですよ・・?」
「・・ああ。ありがとうな。」




オヤシロ様・・・か・・。



五年後ではオヤシロ様の祟り なんてのがあったな。
ダム戦争で仇なす者を一人に死を与え、一人を消し去る。
なぁオヤシロ様。
あんた・・何がしたいんだよ・・?
両目失ってまで守ろうとした雛見沢だろ・・?
何でここで祟りなんか起こすんだよ・・。

畜生複雑だぜ・・。俺が何もしなければここはダムに沈む。
そうなりゃ怒り狂った住民は何をしだすか分からない。
・・だが・・俺が行動をおこしても 連続怪死事件 という形で惨劇は起こるんじゃないか・・。
俺は・・どうすればいいんだよ・・!!

「・・悩む必要なんてないのですよ。」
「梨花ちゃん・・。」
「昨日・・言いましたです。ボク達はここでないと生きていけないのです。ボク達は故郷を沈められないために戦います。
 それは・・圭一も同じはずなのですよ。」
「・・・。」
「違いますか・・?」
「・・ああ。・・その通りだぜ・・!・・俺は自分で言ったんだ。悪魔どもの喜ぶ脚本が今後どれだけやってこようとも・・俺達が全部!!ぶち壊してやる!!!」
「そのいきなのですよ。」
「ああ!」


自分で言ったんだ。
やってやるさ!惨劇を乗り越えることも!この雛見沢を守ることも・・!


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